『心中天網島』
心中天網島
レンタル開始日: 2005/04/28
製作年: 1969年
製作国: 日本
収録時間: 103分
出演者: 岩下志麻 中村吉右衛門 小松方正 滝田裕介 藤原釜足
監督: 篠田正浩
脚本: 篠田正浩 武満徹 富岡多恵子
詳細: 原作:近松門左衛門

大阪天満御前町の紙屋治兵衛は、女房子供のある身で、曽根崎新地紀伊国屋お抱えの遊女小春と深く馴染み、情死のおそれもあった。これを案じた治兵衛の兄粉屋の孫右衛門は、武士姿に仮装し、河庄に小春を呼び出した。孫右衛門は、小春に治兵衛と別れるようさとし、その本心を問いただした。小春は治兵衛と死ぬつもりはないと言った。折から、この里を訪れていた治兵衛は二人の話を立聞きし、狂ったように脇差で斬りこんだ…。

1969年の作品ですが舞台は安永。

とてもフシギですが「現代の人が時代劇を撮った」という感覚ではなく、安永の時代がそのまま映し出されたような印象を受けました。そんなはずはないのにね。そしたら岩下志麻さん何歳だ?
着物やインテリア(?)など非常に斬新で、白黒映画のはずなのにカラーで見たと錯覚を起こすほど美しい作品です。

劇中に黒子がでてきます。
舞台なんかで幕が変わるときにササッとでてきて、セットを準備したりするあの黒子です。
ところがその黒子たち、あまりにも自己主張が強すぎる!
黒子だけが映るカットなんかもあって、最初は驚きました。
心中の場面では甲斐甲斐しく、まるで嬉しいかのように死への手配をするわけです。
そんなにでてるんだから、止めろよ!小競り合いとかしないの?なんて思ってしまう始末。
(ネタバレ→だって首吊りのためのロープをくくり、わざわざ首に嵌めてやり、足台まで運んでくるのよ!?

だけど気付いたときにはハッとしました。
この作品は有名な浄瑠璃が元なのです。
人形浄瑠璃というのは人形も大きいので1体の人形を黒子さんが3人がかりで動かすのだそうです。
黒子の衣装で顔は見えずとも、しっかりとその存在は観客の目に触れるのです。
この映画は俳優を黒子が動かしている、まさに人間浄瑠璃なのですね。
顔を白く塗った小春の愛らしい顔。ことに髷を切ってざんばら髪になったふたりの姿は、人形そのものでした。


遊女小春と治兵衛の妻おさんを二役で演じた岩下志麻さん
美しさもそうですが、女優としてすばらしい方だと一気にファンになりました。
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